姶良市 網掛川流域の被災地はー 記録的な大雨から1カ月あまり
先月の大雨災害や台風12号で衣類や家財道具を失った人たちも多いと思います。
大雨から1ヵ月生活再建も急がれますが、浸水で大きな被害があった姶良市を取材しました。
(北之園記者)
「大きな被害があった網掛川の上流地域です。ご覧ください。稲穂がそのまま落ちています。こちらでは今月いっぱいかけて応急補修が行われています」
通学路の橋が流された加治木町小山田の竜門小学校近くの現場です。
稲穂が実り始めた田んぼの向こうでは、川岸に大量の土のうが積み上げられ、復旧に向けてボーリング調査が行われていました。
(北之園記者)
「日本の滝100選にも選ばれている龍門滝です。こちらは向こうに見える展望台まで進むことができるんですけれどもフェンスが倒壊する恐れがあるということでここまでしか立ち入ることができません」
川沿いを上る遊歩道も壊れたため近くにある飲食店では、訪れる客も減っているということです。
(いち禅 吉村一美さん)
「お客様も減っていますし、せっかく滝を見に観光で来られた方も見ることができないのでかわいそうだなと思います。早く復旧してほしいですね」
滝のすぐ下手にある市営の温泉施設・龍門滝温泉です。
建物の基礎部分の土砂が失われ、倒壊の恐れがあるため、臨時休業が続いています。
土砂が流れ込んだ影響で、温泉をくみ上げるポンプなどの電気設備が使えないため被災から1カ月が経ったいまも再開の見通しは、立っていないということです。
川の両岸では、復旧に向けての作業が急ピッチで進められていますが、近くの住民からはこんな声も聞かれました。
近くの住民はー
「木が立っているでしょう。あれが来ているわけ川から、早く取り除いてもらわないと台風が来れば心配。1人ではできない」
河口近くの網掛橋です。
国道10号が通っているためこちらでは先月21日から工事が進められています。
(加治木饅頭 秀月 谷口敏彦さん)
「通常より、仕事の進行は早いと思うがなかなか一朝一夕にいきませんね、毎日を見ているが、本当に一日一日の積み重ねですね」
橋の土台が4メートル程度削られているため、基礎部分の補強が必要で、鹿児島国道事務所によりますと現時点で復旧の見通しは、立っていないということです。